まず1つ目の「駒を働かせる」から。

そもそも駒が「働いている」とはどういうことかと言いますと、
1 利き(動ける場所)がたくさんあって、
2 攻撃用の駒、守備用の駒という役割分担がはっきりしている状態です。

  

第1図を見てみましょう。2枚の金が置かれていますが、それぞれが動ける場所の数を数えてみてください。
5九に置かれている金は5箇所、1一に置かれている金は2箇所ですね。つまり、時と場合にもよりますが、一般的には1一の金より5九の金のほうが「働いている」と言えるわけです。

続いて第2図。ここでは3八の金、5五の銀、7九の銀に注目してみましょう。

3八の金。これは「守りの駒」です。総大将である玉の側にぴったりと付き、相手の飛車や角といった強力な攻めをしっかりと受け止めてくれます。これは「なくてはならない」くらい重要な駒。

続いて5五の銀。これは「攻めの駒」。6八の飛車、6五の歩とうまく協力できる形になっていて、次に▲6四歩△同歩▲同銀△同銀▲同飛で相手の守備陣を突破することができます。これも大事な役割を果たしてくれる駒です。

最後に7九の銀。これを一目見て、「この駒は遊んでいる(働いてない)な」と思えたなら、だいぶ感覚が良くなっています。
このままでは攻めにも守りにも働きません。遊び駒は放っておくのではなく、上手に活用してあげてください。それが名指揮官ってものです。
7八→6七→5六。これくらいまで持っていければ、攻めにも守りにも活躍できそうな駒に変身します。


次へ inserted by FC2 system